プラセンタには抗アレルギーや疲労回復、貧血の改善、妊婦のお乳の出をよくする効果などがあり、胎盤をもつ多くの哺乳動物は出産して胎盤が嫡出された後、胎盤を食べてしまう習性があります。
肉食動物に限った習性ではなく、人間以外の哺乳動物が、胎盤を食べてしまいます。
出産のにおいを消して、外敵から身を守るためともいわれていますが、胎盤によって弱った母体が回復されることを本能的に知っていて、産後の体力回復に役立てているものと考えられています。
お産の後、胎盤を捨ててしまうのは人間だけで、栄養素の囲まりをそのまま捨ててしまうのは、とてももったいないことなのです。
胎盤に薬理効果があることは、昔から知られていて文献や記録、伝承から胎盤を薬として用いた記述などが残っています。
化学分析技術がなかった前世紀から、胎盤は健康や美容にいいと重宝されてきました。
胎盤に関する文献で一番古いものは、紀元前400年頃のギリシャのヒポクラテスによるもので、ヒポクラテスは、「医学の父」と呼ばれていた古代ギリシャの医師で、患者を看た臨床的な経験に基づいた医学書「ヒポクラテス全書」があります。
ヒポクラテスが、古代ギリシャにおいて胎盤が薬品として利用され、ヒポクラテス自身も患者の治療に使用していた旨を書き残しています。
プラセンタは紀元前のエジプトの女王、クレオパトラが美容のために胎盤を用いていたといわれています。
シーザーやアントニウスと関係を結び、最後にローマと戦って破れ、自殺したクレオパトラは、その美貌によって有名ですが、若返りの秘薬として胎盤を用いていたということです。
フランス革命で夫のルイ28世と共に処刑され、悲劇の女王として名高いマリー・アントワネットも若返りのために胎盤を摂取していた、というエピソードが残されています。